602/Life style

パリ6日目

今日はルパンの最大の楽しみだったモンサンンミッシェルです。昨年末にSNCFのサイトから手配していた(詳細はこちら)TGVに乗ります。

まだ日が昇らないうちに今日は出発。昨日のうちにホテルに手配してもらっていたタクシーは、遅れることを予想してかなり早めでしたが、何度も念を押したせいか定刻通りに到着していました。みんな寝ぼけ眼かもという心配をよそに、全員待ちに待ったモンサンミッシェルだったので、意外としゃきっとしていました。
メトロでも良いかと考えましたが、ホテルのお姉さん曰く『朝早いと人が少なくて万が一、ということがあるからタクシーの方が良いわ』というアドバイス。昨日乗ったタクシーの運転手さんも渋滞は心配ないと言っていたので、楽なコースにしました。

6時すぎのパリの街はまだ真っ暗で、歩いている人ひとりおらずしんとした感じ。ガラガラの道を快適に飛ばして、あっという間にモンパルナス駅へ到着しました。
私たちが乗るTGVはパリ7時5分発、レンヌ9時8分着。TGVのホームは2階なので、そのままホームを確認しました。あとは、車両のだいだいの位置を確認して(TGVは車両がとても長いので、端から端まで移動しようと思うとけっこうな時間がかかります。)日本でプリントアウトしてきたPrem'sの紙を見せるだけ…と思ったところで事件発生!なんと車両と座席番号の用紙を忘れてきてしまったのです。Prem'sの検札用にパスポートはしっかり確認したのに(写真つき身分証明所が必要なのです)、よりによって!今持っている用紙でもTGV自体は乗れるけど、車両がわからなければ大変です。レンヌまで停車する駅はありませんし、連結のされ方次第で車両間の移動が出来ないこともあるので、せっかく1等をとったにも関わらず2時間近く立ちぱなしになってしまいます。

あわてて有人の窓口へ行き、事情を説明して車両と座席を教えて欲しいと頼むと、予約の時のクレジットカードが必要だとの回答。ここでまた事件が。私のクレジットカードは今日は使わないであろうとホテルに置いてきてしまったのです!ホテルに置いてきちゃってないの、どうしてもダメ?と係員に頼んでも『君の力になりたいけれど、規則だから…。ホテルはどこなの?…ああ、それなら今から取りに帰っても間に合うよ!急いで!!』と励まされる始末。
あわれ、真っ青の私とルパンは母と姫をホームに残し、ダッシュでホテルに逆戻り。運転手さんに忘れ物を取りに行くだけだから、ホテルについたらちょっと待って欲しいということと、7時5分のTGVに乗るのでとにかく飛ばして!と頼むと、運転手さんが俄然やる気に。なかなかスリリングな時間でした。

発車15分前に駅に到着、ダッシュで窓口に行ってカードを出すとちゃんとチケットを発券してくれました。『大丈夫?ホームはわかるね?』と、とても親切。メルシーを連呼してホームへダッシュする頃には、発車数分前!車両を確認したいけど、とてもじゃないけどそんな時間はありませんでした。駅員さんに乗って!と急かされて乗ったは良いけど、案の定連結部分が通行不可で予約した車両にはいけませんでした。レンヌまで停車もしないし、何の為にホテルまで帰ったんだろうとため息。でも、幸い予約した座席と同じタイプのところに空席があったので車掌さんをつかまえて交渉することにしました。

しばらく悲しげな顔のままビストロ車で車掌さんが通るのを待っていると、落ち着きのない私たちを心配して、若いビジネスマンが『チャイニーズ?』と話しかけてくれました。姫がジャパニーズと答えた次の瞬間『何か困ってますか?』と流暢な日本語!思わず全員耳を疑いました。こんなところで日本語聞けるとは!しかもどう見てもバリバリのフランス人です。
捨てる神あれば拾う神ありね!と事情を説明すると『じゃあ、僕が車掌さんに話してあげるよ』とにっこり。なんてナイスガイなんでしょう。おかげで私たちは無事ちゃんと1等のコンパートメントに座ることが出来ました。車掌さんも『びっくりしたろう?もう大丈夫だよ。レンヌまでゆっくり過ごしてね』と好印象でした。

向かい合った4人がけで一区切りされた座席に落ち着いて、ようやくほっと出来ました。電動リクライニングの大きな座席は前置きが長くなりましたが、ようやくレンヌに到着。モンサンミッシェルへはここからバスに乗らなければいけません。シーズン中は必ずバスも予約を取っておいた方が良いと言いますが、オフシーズンは大丈夫。駅中央のエスカレーターを降りて、右手の白い建物がバスセンターで、その奥がバス乗り場です。この上なく快適で、テーブルの上にはオレンジのライトの柔らかな光。さすが1等だけあって、まわりのビジネスマン達はみんな身だしなみにお金のかかったエリート風の人ばかり。ちょっとした目の保養になりました。

すごいスピードで流れる景色を見ていたら、だんだんと夜が明け始めました。日頃の行い運も尽きたのか、あいにくの曇り空。まだ保ちそうだけど晩には雨かなぁ、という感じでした。

さて、実はこの日は私の体調が絶不調。行きの飛行機でルパンがダウン気味→ルパンからうつされた姫がダウン→姫から私へ…。悪寒がするし、空咳が絶えず出るました。しかし、モンサンミッシェルへの手配をしたのは、私。朝は気合いで頑張りましたが、予想外のドタバタですっかり残りの体力を使い果たしてしまったみたい…体がセーブモードになっているせいかとにかく眠くて、レンヌまで結局寝てしまいました。もったいない。

b0038378_1084116.jpg前置きが長くなりましたが、ようやくレンヌに到着。モンサンミッシェルへはここからバスに乗らなければいけません。シーズン中は必ずバスも予約を取っておいた方が良いと言いますが、オフシーズンは大丈夫。駅中央のエスカレーターを降りて、右手の白い建物がバスセンターで、その奥がバス乗り場です。切符はバスの運転手さんから直接買うので、何番の乗り場から出るのかだけをセンターの中の電光掲示板で確認しました。
9時45分に乗ったら、11時に着くとのこと。乗り場で待っていたら、日本人の学生さん3人組と一緒になりました。

バスが入ってきて4人分のチケットをくださいと言ったら、調べていた金額よりも安い。『変わったのかな?』と思いながら着席しました。(モンサンミッシェルはバスの左手に見えて来るので、座席は左側がおすすめです。)チケットを確認すると、10.10ユーロのはずが、私とルパン、姫の分だけ8.10ユーロになっていました。なぜ!?シーズンオフだから?

しかしその後すぐに謎は解明されました。先ほどの学生さん達の番になったときに、運転手さんが『いくつ?22歳ね。じゃあ通常料金』と確認したのです。よくよくもらったレシートを見てみると<REDUCTION20>の表示。20以下?20未満?どっちだったかなぁ…厳密にどちらかはわかりませんでしたが、年齢割引ってこと。えぇ〜っ、無理があるでしょう!私もルパンも29歳だし、姫も27歳なんですけど…。しかも運転手さんは何の質問もなく会計してくれたので、見ただけで絶対20以下だと思ったと。学生さん達には確認していましたからね。10歳以上もサバをよめたのは初めてです。ナチュラルメイクくらいはしてたんだけどな…。とにかく得しました!

b0038378_1085231.jpgのどかな田園風景を眺めながら、やっぱりうとうとしていたら、あっという間にモンサンミッシェルが見えてきました。ルパンに絶対起こしてね、と頼んでいましたが、車内が歓声に包まれたのですぐに目が覚めました。左側の前方に見えました。ずっと訪れたかった風景が。バスの運転手さんに帰りの時刻を確認してバスを降りると、幻想的な風景が私たちを迎えてくれました。
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百年戦争の名残を留める城壁を見て島唯一の入口「ラ・ヴァランセ門」をくぐると、左手に観光局があり、そこで日本語のパンフレットをもらいました。「王の門」からきつい勾配の「グランド・リュ」を歩くとガイドブックで見た光景があちこちに。朝一番のオフシーズンなので、数組しか歩いている人はおらずのんびりと散策出来ました。途中の教会にも立ち寄りながらどんどん進むと「護衛の間」へ。それを登ると「施物分配室/チケット売場」に到着です。

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さらに足を進めると90段もの「大階段」がありました。高い壁に囲まれていて頭上には侵入者を狙い撃ちする為の橋が架かっています。「西のテラス」からの絶景に4人とも呆然。お天気が良ければ西はグルワン岬、北はトンブレーヌ孤島まで見えるんだそうです。この日はあいにく霞んでいました。

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「修道院付属教会」を見上げると鐘楼の先塔に金色のミカエル像が金色に輝いていました。ロマネスク様式とゴシック様式の調和も見事な内部は、おごそかな空気が。ガラス籠にただ息を飲むばかり。

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明るい「回廊」を抜け「食堂」へ。簡素な空間に穏やかな光が差し込んでしました。「貴賓室」「騎士の間」モンサンミッシェル最古の聖堂「ノートルダム・スー・テール聖堂」を見て、有名な「大車輪」へ。そのまま進むと「施物分配室/チケット売場」の裏手に出て終了です。
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その後、食事をとってお土産屋さんをひやかし、郵便局から自宅へポストカードを送りました。
郵便局は2つ目の門をくぐって左側(王の門の手前)にあります。外壁にポストがあるので(もちろん郵便局の中でもOK)そこに投函すると、モンサンミッシェルをデザインした消印を押してくれます。ポストカードは値段自体は手前のお店の方が安いけれど、よけいなデザインなどがされていない分、「施物分配室/チケット売場」で売られているものの方が良いんじゃないかな。精巧なモンサンミッシェルの模型のキットにルパンは夢中でした。
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干潟の風景は本当に美しく、心を打たれるってこういう感じなんだとしみじみ思いました。予定ではこの日15時台のバスに乗ってレンヌまで戻り、サンピエール大聖堂を見学して、本場のクレープを食べるつもりだったのですが、バスの運転手さんの教えてくれた時間が休日の場合の時間で乗れず、16時45分のバスに乗りました。ショックでしたが、行きと同じ運転手さんで、またしても割引料金で乗車出来たのでまぁ、いいか。
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帰りはバスの最後尾に座って、遠ざかって行くモンサンミッシェルをパチリ。窓越しの割に綺麗に撮れていました。帰りのTGVは19時5分発。時間まで車内で食べるものを買ったり、咳がひどくなってきた私の替えマスクを買ったりして過ごしました。今度は車両もちゃんと確認して、無事パリまで辿り着けました。もちろん爆睡して…ルパンに寝てるだけだったら2等でも良かったんじゃ、とつっこまれながら。

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この日は最後まで試練がついてまわって、タクシー乗り場で先頭のタクシーに声をかけてはお客さんが後ろのタクシーに乗って行くなぁ…と思いながら、4人なんだけど良い?と聞いたら、英語が一言も通じませんでした。とても若い男の子で、新人さんなのか、身振り手振りで大丈夫だから乗って!とアピール。なんだか可哀想になって、乗ってみたら地理は問題なさそうで、運転も丁寧でした。私のつたないフランス語の道案内はなんとか役に立ち、料金を計算間違いしていたので、その分をちゃんと渡してあげると、何度もお礼を言ってくれました。
たくさんの人に助けられた今回のモンサンミッシェルへの旅。最後に少しお返し出来たかな。
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by tmk_hys | 2006-01-16 19:33 | Travel